ガス臭い異臭がする…そんなときは?原因と対処法について解説!

ガスのトラブル徹底ガイド ガスのトラブル

はじめに

ガスは私たちの生活に欠かせないエネルギー源ですが、同時に適切な管理と注意が必要です。
ガスのトラブルは、小さな不具合から生命を脅かす危険な状況まで、様々な形で発生する可能性があります。

本記事では、一般的なガスのトラブルのなかでもガス漏れに関してピックアップして原因や対処方法についてご説明します。

この記事はガスのトラブルの対処法と予防策を解説を簡潔にしたコラム記事です。
様々なトラブル・原因・対処法について知りたい方はそちらの記事をご確認ください。

ガス臭がする原因

ガス臭の主な原因には、以下のようなものがあります。

ガス配管からのガス漏れ

老朽化や地震による損傷、接続部の緩みなどが原因で発生することがあります。長年の使用による金属疲労や腐食、地盤沈下による配管のストレスなども要因となります。

ガス器具の不具合による不完全燃焼

コンロや給湯器などのガス器具の故障や誤った使用方法により、ガスが適切に燃焼せずに漏れる可能性があります。特に古い器具や定期点検を怠っている場合にリスクが高まります。

調理中の一時的なガス漏れ

点火が不十分であったり、鍋の吹きこぼれなどで火が消えた際に、未燃焼のガスが漏れることがあります。また、コンロの点火ミスや不完全燃焼も原因となることがあります。

ガスがつかない、ガス器具に火がつかない項を参考に、点検・清掃をするとよいでしょう。

換気の不足によるガスの滞留

ガス器具を使用する際に適切な換気を行わないと、燃焼後のガスが室内に滞留し、ガス臭を感じる原因となります。特に気密性の高い現代の住宅では注意が必要です。

ゴム管の劣化によるガス漏れ

ガス器具とガス栓を接続するゴム管が経年劣化により亀裂や硬化を起こし、そこからガスが漏れることがあります。

工事や改装による影響

建物の改装工事や近隣での工事により、ガス配管に予期せぬ負荷がかかり、微小な漏れが発生する可能性があります。

ガス臭いときの対処法

ガスの臭いを感じた場合は、以下の手順に従って安全に対処してください:

すべての火気・電化製品のスイッチを直ちに消す

コンロ、暖房器具、電気スイッチなど、火花を発する可能性のあるものすべてを停止します。電気製品のスイッチの操作でも火花が発生し爆発の可能性があるため、使用しないようにしましょう。

換気を徹底的に行い、その場から離れる

窓や扉を大きく開け、室内の空気を入れ替えます。可能であれば、換気扇も使用してください。ただし、換気扇のスイッチを入れる際は、スイッチ付近でガス濃度が高くないことを確認してから操作してください。

ガスを吸い込むと酸素欠乏症などの健康被害を及ぼす場合もあります。
匂いのしないところに避難をし、めまいや吐き気など体調の異変を感じたら病院に行き医師に相談をしましょう。

ガスの元栓を閉める

ガス漏れの可能性が高い場合、建物のガスメーターにある元栓を確実に閉めます。メーターの場所を普段から確認しておくことが重要です。元栓を閉める際は、静電気による火花を防ぐため、金属部分に触れてから操作することをお勧めします。

安全な場所に避難する

窓を開けた後、速やかに建物から出て、安全な場所に移動します。避難する際は、エレベーターの使用を避け、階段を使用してください。また、周囲の人々にも危険を知らせ、避難を呼びかけましょう。

ガス会社や専門業者に連絡する

安全な場所から、ガス会社の緊急連絡先に電話をし、状況を説明して指示を仰ぎます。連絡の際は、自分の名前、住所、現在の状況を落ち着いて伝えることが重要です。また、可能であれば近隣の住民にも状況を知らせ、協力を求めましょう。

ガス器具の自己判断での修理は避ける

ガス漏れの原因特定や修理は危険を伴うため、必ず専門家に任せてください。専門家が到着するまでは、絶対に自分で原因を探ったり、修理を試みたりしないでください。

消防署への通報

ガス臭が強く、緊急性が高いと判断した場合は、消防署(119)にも通報しましょう。消防署は必要に応じて現場に急行し、安全確保や避難誘導を行います。

ガス臭を感じた場所や時間帯などの記録を取る

可能であれば、ガス臭を感じた時刻や場所、その時の状況などを簡単にメモしておきましょう。これらの情報は、後の原因究明や再発防止に役立ちます。

ガス臭を感じた際の迅速かつ適切な対応は、重大な事故を防ぐ上で非常に重要です。日頃からガス臭への警戒心を持ち、定期的なガス設備の点検を行うことで、安全性を高めることができます。また、家族や同居人とガス漏れ時の対応手順を共有し、定期的に避難訓練を行うことも有効です。ガス器具の使用説明書をよく読み、正しい使用方法を守ることも、ガス事故の予防につながります。安全は日々の心がけから始まります。常に注意を怠らず、少しでも異常を感じたら躊躇せずに行動することが、自身と周囲の安全を守る鍵となります。

ガストラブルを防ぎ安全に使うためのポイント

ガス器具の定期的な点検と専門家による保守点検

少なくとも年に1回はガス会社や専門業者による点検を受け、器具の劣化や不具合を早期に発見し、対処することが重要です。
定期的に使用しているガスコンロなどの汚れを落としたり点火プラグのチェックを行いましょう。
ご家庭のなかでもこまめな手入れと定期的な点検を行うことでより安全に利用することができます。

ガス配管周りの整理整頓

ガスの配管に物が接触したり圧力がかかったりすることで、ガス漏れや配管を損傷するリスクが高まります。ガス会社が定期点検しやすくガスメーターの復旧や使用しないときのガスの元栓の開け閉めがスムーズに行えるよう、ガスメーターやガスの配管周囲は常に清潔で障害物のない状態を保ちましょう。

適切な換気の徹底

ガス器具使用時は必ず換気扇を回すか窓を開けるなどして、十分な換気を行います。
これにより、不完全燃焼による一酸化炭素中毒やガスを吸い込んだことによる酸素欠乏症などのリスクを大幅に低減できます。
使用中に気分が悪くなった場合には中止し、匂いのしないところに避難し安静にして過ごしましょう。

就寝前と外出時のガス栓確認習慣化

寝る前や家を出る際には、すべてのガス器具の栓が確実に閉まっているか必ず確認する習慣をつけましょう。この簡単な行動がガス漏れなどの大きな事故を防ぐ鍵となります。

ガス臭への迅速かつ適切な対応

少しでもガス臭を感じたら、すぐに以下の手順を踏みましょう:

  • まず、すべての火を消し、電気製品の使用も直ちに中止します。ガスコンロやファンヒーターなどの火気はもちろん、電気スイッチや照明など、火花を発する可能性のあるものすべての使用を控えます。
  • 窓や扉を大きく開けて徹底的に換気を行います。可能であれば、複数の窓を開けて空気の流れを作り、効率的に室内の空気を入れ替えます。ただし、換気扇の使用は火花発生の危険があるため、専門家の指示がない限り避けましょう。
  • 建物のガスメーターにあるメインのガスコックを確実に閉めます。普段からガスメーターの場所を確認しておき、緊急時にすぐに対応できるようにしておくことが重要です。ガスコックを閉める際は、静電気による火花を防ぐため、金属部分に触れてから操作することをお勧めします。
  • 安全な場所に速やかに避難し、すぐにガス会社の緊急連絡先に状況を詳しく報告し、適切な指示を仰ぎます。避難する際は、エレベーターの使用を避け、階段を使用してください。また、周囲の人々にも危険を知らせ、避難を呼びかけましょう。ガス会社への連絡の際は、自分の名前、住所、現在の状況を落ち着いて正確に伝えることが重要です。

家族全員がガスを安全に使うように確認を

家族全員がガスの安全な使用方法と緊急時の対応手順を理解していることが重要です。
定期的に家族で、ガス器具の点検や安全対策を確認し合いましょう。

ガス漏れに素早く気付くために、ガス漏れ警報器の設置がおすすめ

ガス漏れに早急に対応するために、ガス漏れ警報器の設置も強くお勧めします。これらの装置は、微量のガス漏れでも素早く検知し、警報を発することで、大きな事故を未然に防ぐことができます。警報器は定期的に点検し、電池切れや故障がないことを確認しましょう。

ガス警報器はガス会社やECサイトから自分で購入できますが、ガス警報器には5年間の有効期限があります。有効期限が切れてしまうと検知機能が低下したり誤作動が発生したりして、いざという時に正しく作動しない可能性があります。

ガス警報器の設置場所:
都市ガス用ガス警報器
燃焼器から水平距離8m以内警報器の下端が天井面より15〜30cm以内の位置

プロパンガス用ガス警報器
燃焼器(建築基準法ではガス栓)から水平距離4m以内床面から警報器上端までの高さ30cm以内の位置

ガス警報器を選ぶポイント

購入する際は、「KHKマーク」や「JIAマーク」が付いている製品を選ぶといいでしょう。

KHKマークは、危険物保安技術協会の認可を受け、消防法の定める基準に適合していることを意味します。JIAマークは、日本ガス機器検査協会の検査基準に適合した製品に与えられるマークのことです。

これらのマークが付いている製品は一定の基準をクリアしているため、安全性が高いと考えられます。

ご自宅でガス警報器の有効期限が切れた場合は、報知器が正しく稼働せず検知しない可能性があるため速やかに交換してください。

ガスのトラブルはガス会社か専門家への相談を

ガスのトラブルは、単なる不便さにとどまらず、ガス爆発や火災といった重大な事故につながる可能性があり、極めて危険です。このような事態の重大性を考慮すると、ガスに関する問題を自己判断で処理することは絶対に避けるべきです。たとえ小さな異常や不具合だと感じても、必ず専門のガス会社に連絡し、適切な対応を仰ぐことが重要です。

ガス漏れは、一酸化炭素中毒や爆発事故など、生命に直接関わる危険性をはらんでいます。そのため、ガス漏れの疑いがある場合は、決して慌てず、冷静に行動することが大切です。まずは深呼吸をして落ち着きを取り戻し、本ページで説明した対処法を一つずつ確実に実行してください。そして、速やかに専門のガス会社に連絡を取り、状況を詳しく説明し、その後の指示を仰ぐようにしましょう。専門家の指示に従うことで、自身と周囲の安全を最大限に確保することができます。

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有限会社 山友管理 編集部
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川崎市を中心に、不動産管理の専門家として資産活用をサポート。
宅建士、賃管士、FP、電気工事士の有資格者在籍。
グループ会社に不動産業・建築業もあり、建物の事ならなんでもご相談。

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