ガスのトラブルについて知っておくべきこと
ガスは私たちの生活に欠かせないエネルギー源ですが、同時に適切な管理と注意が必要です。ガスのトラブルは、小さな不具合から生命を脅かす危険な状況まで、様々な形で発生する可能性があります。
本記事では、一般的なガスのトラブルとその対処法について詳しく解説します。
主なガストラブルとその対処法
ガス漏れ・ガス臭い異臭がする
ガス漏れの症状には、次のようなものがあります。
これらの症状を感じ、ガス漏れの可能性があった場合すぐに対処をしましょう。
ガス漏れの原因
ガス漏れの主な原因は多岐にわたります。
ガス漏れの原因 その1:ガス配管の老朽化
まず、ガス配管の老朽化が挙げられます。長年の使用による金属の疲労や腐食、さらには地震や建物の経年劣化による微細な亀裂などが原因となることがあります。
ガス漏れの原因 その2:接続部分の緩み
次に、接続部分の緩みも重要な要因です。
これは、配管工事の不備や、建物の揺れ、温度変化による膨張収縮などが原因となります。また、ガス器具自体の故障も見逃せません。
ガス漏れの原因 その3:ガスコンロの老朽化
古くなったゴム管やホースの劣化、バーナーの詰まり、安全装置の不具合なども、ガス漏れを引き起こす可能性があります。
ガス漏れの原因 その3:不適切な使用や誤った使い方
さらに、不適切な使用や誤った取り扱いも原因となることがあります。
例えば、ガスコンロの過度の使用や、誤って配管に物をぶつけてしまうなどの事故も考えられます。
これらの問題は、定期的な点検や適切なメンテナンス、そして正しい使用方法を守ることで、多くの場合予防することができます。
ガス漏れの対処法
ガス漏れを疑う場合は、迅速かつ冷静な対応が求められます。以下の手順に従って、安全を確保しましょう。
ガス器具の栓をすべて閉める
まず最初に、使用中のすべてのガス器具の栓を確実に閉めます。あわせてコンロ、給湯器、ファンヒーターなど、家庭内のすべてのガス器具を確認し、それぞれの栓を完全に閉めてください。これにより、さらなるガスの流出を防ぎ、危険を最小限に抑えることができます。
ガスメーターの元栓を閉める
次に、建物のガスメーターにあるガスの元栓を閉めます。これは通常、建物の外部や地下にあります。緊急時にスムーズに対応できるよう、もしもの時に備えて、ガスの元栓の場所がどこにあるか、どうしたら開閉ができるかを事前に確認して知っておくことが大切です。
ガスの元栓を閉めることで、建物全体へのガスの供給を遮断し、漏洩を防ぐことができます。
換気をよくし、火気を近づけない
窓や扉を大きく開けて、十分な換気を行います。これにより、室内に滞留したガスを外に逃がし、爆発のリスクを軽減します。
ガスを吸い込まないよう、ガス臭い場所からは離れましょう。ガスを大量に吸い込むと酸素欠乏症になり、一酸化炭素中毒と同じく最悪の場合は死に至る恐れがあります。
火気厳禁・家電も使用禁止
電気のスイッチの操作や火気の使用は絶対に避けてください。
電気の火花や小さな火でもガスに引火する可能性があるため、ライターやマッチはもちろん、携帯電話の使用も控えましょう。
わずかな火花でも爆発の危険があるため、細心の注意が必要です。
ガスのにおいがする部屋から速やかに退出し、他の家族にも避難を呼びかけてください。
ただちに専門業者に連絡する
最後に、ガス会社や専門の修理業者に直ちに連絡します。自己判断での修理は非常に危険ですので、必ず専門家の指示に従ってください。
連絡の際は、安全な場所から行い、状況を詳しく説明してください。
ガス臭の程度、発生場所、家族の人数など、できるだけ具体的な情報を伝えることが重要です。
専門家が到着するまでは、むやみに行動せず、安全な場所で待機しましょう。
これらの手順を迅速かつ冷静に実行することで、ガス漏れによる事故や被害を最小限に抑えることができます。安全が確保されるまで、該当エリアには絶対に立ち入らないようにしましょう。
また、日頃からガス漏れに備えて、家族で対応手順を確認し、緊急連絡先をすぐに見られる場所に掲示しておくことをおすすめします。定期的な防災訓練や、ガス器具の点検も忘れずに行いましょう。ガスの安全な使用は、私たち一人一人の意識と行動にかかっています。
ガス漏れに素早く気付くために、ガス漏れ警報器の設置がおすすめ
ガス漏れを早期に発見するため、ガス警報器を適切な場所に設置し、定期的に作動確認を行います。
有効期限は5年ですので交換時期にも注意が必要です。
ガスが出ない
ガスが出ない問題は、お風呂や料理が出来ず日常生活に大きな支障をきたす可能性がありますね。
この問題には複数の要因が考えられ、それぞれに適切な対処が必要です。
ガスが出ない主な原因
ガスが出ない主な原因その1:プロパンガスボンベの残量不足
特にプロパンガスを使用している家庭で多く見られる問題です。
プロパンガスボンベ内のガス残量が一定以下になると、安全装置が作動してガスの供給が自動的に停止します。
これは、不適切な燃焼や事故を防ぐための重要な機能です。お使いのガス会社に連絡し、ガスボンベの交換をお願いしましょう。
ガスが出ない主な原因その2:ガスメーターの故障
ガスメーターは、ガスの使用量を正確に測定し、安全に供給を制御する重要な装置です。
経年劣化や外部からの衝撃、電気的な問題などにより故障することがあります。
また、地震などの衝撃がありメーターが正常に機能しない場合、安全のためにガスの供給が遮断されることがあります。
ガスメーターの状態を確認し、遮断されている場合は復帰ボタンを押して復帰作業を行うと使用ができる場合があります。復帰ボタンを押しても遮断されている場合はガス会社に連絡し、修理を依頼しましょう。
ガスが出ない主な原因その3:給湯器の配管の詰まりや凍結
寒冷地では、配管内の水分が凍結してガスの流れを阻害し出にくくなることがあります。これは特に、外部に露出した配管や、断熱処理が不十分な配管で起こりやすい問題です。
また、長期間使用していない配管内にゴミや異物が蓄積し、ガスの流れを妨げることもあります。
ガスが出ない主な原因その4:ガスの元栓が閉まっている
これは意外と多い原因の一つです。地震や安全点検の際に閉められたガスコックが、そのまま開かれていないケースがあります。
また、遠出をした際に安全のために閉め、そのままうっかり忘れてしまうこともあります。
ガスの元栓が閉まっていないか確認し、必要に応じて開けて使いましょう。
ガスが出ない主な原因その5:ガスバーナーのキャップがずれている、浮いている
ガスバーナーのキャップがずれていたり、浮いていたりすると、コンロが正常に燃焼しなかったり、点火しにくくなることがあります。
バーナーキャップを正しく位置付けるには、次の手順に従います。
また、バーナーキャップの目詰まりや炎検知部(立消え安全装置)・点火プラグが汚れている場合も同じ症状が発生することがあります。
汚れは、やわらかい歯ブラシやつまようじで取り除いたあと、台所用中性洗剤で丸洗いします。
ステンレス製のバーナーキャップのお手入れには、ステンレス専用クリーナーがおすすめです。
ガスが出ない主な原因その6:ガス圧力の低下
ガスの供給元での問題や、配管網の一部での漏れにより、ガスの圧力が低下することがあります。これにより、末端の家庭でガスが十分に供給されない状況が発生する可能性があります。
ガス会社に連絡し、点検修理を依頼しましょう。
ガスが出ない主な原因その7:コンロなどのガス器具の故障
コンロや給湯器などのガス器具自体に問題がある場合、ガスは来ているにもかかわらず使用できないことがあります。点火装置の故障や、安全装置の誤作動などが原因として考えられます。
たとえば、ガスコンロの点火プラグは、点火スイッチを押すことでガスバーナー部から出てくるガスに火花を飛ばして火を点ける機能がありますが、ガスコンロの点火プラグの汚れや曲がりが原因で点火しない、火が消えてしまう、 炎が安定しなくなってしまいます。
点火プラグの汚れや曲がりを解消するには、次のような方法があります。
- 点火プラグの汚れは、薄めた台所用中性洗剤を含ませた布やスポンジで拭き取ります。
- 点火プラグが曲がっている場合は、軽くなるように注意して元の真っすぐな状態に戻します。
ただし、10年近く使用しているガスコンロは他の部品も劣化している可能性があるため、場合によっては本体の交換が必要になります。
ガスが出ないときの対処法
ガスが出ない問題に直面した場合、安全を最優先に考え、以下の手順で慎重に対処することをお勧めします。いずれの場合も、修理や点検は専門業者に依頼することが推奨されます。また、原因と対応策については、専門業者との相談が必要です。
ガスボンベの残量を確認し、必要に応じて交換する
プロパンガスの場合、ボンベの重さを手で持ち上げて確認するか、供給会社に連絡して残量を確認しましょう。多くの場合、供給会社が定期的に残量をチェックし、自動的に交換を行いますが、使用量が急に増えた場合などは予定より早くなくなることがあります。
ガスメーターとガスコックの状態を確認する
まず、ガスメーターの表示を確認します。正常に動作しているか、エラーメッセージが表示されていないかをチェックします。次に、メーターから各ガス器具までのすべてのガスコックが開いているか確認します。閉まっている場合は慎重に開けてみましょう。ただし、ガス臭がする場合は絶対に開けないでください。
配管の状態を確認する
目視で確認できる範囲で、配管に損傷や凍結の兆候がないか確認します。
給湯器の配管が凍結した場合は、次の手順で対処しましょう。
凍結の主な原因は、気温の低下と、水が流れていないことです。外気温が0℃以下になると給湯器本体や水道管が冷え、配管内にある水が凍ってしまいます。夜間や長期間使用しないときなどは水道管の水が流れ続ける工夫をするとよいでしょう。
また、給湯器には凍結予防ヒーターが装備されており、外気温が下がると自動的に配管を保温して凍結を防止します。
ただし、配管に直接触れることは危険な場合があるため、専門家に相談することをお勧めします。
ガス器具の接続を確認する
各ガス器具とガス栓の接続部分を点検します。ガスホースに亀裂や劣化がないか、接続部分に緩みや損傷がないかを慎重に確認します。古くなったホースは定期的に交換する必要があります。
あわせてガスコンロ部品の確認をしましょう。ガスバーナーキャップの位置を調整し、点火プラグの状態を確認します。
周辺地域の状況を確認する
近隣住民にも同様の問題が発生していないか確認してみましょう。地域全体でガスの供給に問題がある可能性もあります。その場合は、ガス会社に問い合わせるのが最適な対処法です。
ガス会社のサポートサービスを利用する
ガス会社の多くは24時間対応のサポート窓口を設けています。
問題の内容を詳しく説明し、適切なアドバイスを求めましょう。場合によっては、技術者の派遣を依頼することも可能です。
自分で対処できない場合や、原因が不明な場合は、迷わず専門業者やガス会社に連絡する
安全のため、専門家による点検と修理を受けることが重要です。特に、ガス臭がする場合や、配管に明らかな損傷がある場合は、絶対に自分で修理しようとせず、即座に専門家に連絡してください。
ガスに関する問題は安全性に直結するため、自己判断での修理は避け、疑問がある場合は必ず専門家に相談しましょう。定期的な点検と適切な使用方法を心がけることで、多くのガストラブルを予防することができます。
また、ガス器具の取扱説明書をよく読み、正しい使用方法を理解しておくことも重要です。家族全員がガスの安全な使用方法と緊急時の対応について理解していることを確認し、定期的に家族会議を開いて安全対策を話し合うのも良いでしょう。
ガス器具が点火しない
ガス器具が点火しない問題は、日常生活で頻繁に遭遇する悩みの一つです。この問題には様々な要因が考えられ、適切な対処には原因の正確な特定が重要です。
主な原因として、以下のようなものが挙げられます:
ガス器具が点火しない原因
ガスの供給不足
前項にもかきましたが、ガスメーターの異常やガスの元栓の開け忘れなどにより、ガスが供給されていない可能性があります。ガスメーターや元栓を確認し、エラーや閉じていないか確認してみましょう。
ガス器具の点火装置の電池切れ
多くのガス器具は電池式の点火装置を使用しています。電池の消耗により点火できなくなることがあります。器具を確認し、まずは電池を交換するとよいでしょう。
ガス器具の汚れや目詰まり
日々の使用で蓄積されたごみ、食べこぼしや油汚れが、正常な点火を妨げることがあります。
「チチチ」と音がするし火花も出るけれど点火しないときは、バーナーキャップにずれがあるか、汚れが付着している可能性があります。
例えば、ガスコンロの場合、五徳を外してバーナーキャップを確認してみてください。
バーナーキャップにほんの小さな水滴が残っているだけで空気とガスの量が正しく調整できず、着火しないこともあります。
汚れは、やわらかい歯ブラシやつまようじで取り除いたあと、台所用中性洗剤で丸洗いします。
ステンレス製のバーナーキャップのお手入れには、ステンレス専用クリーナーがおすすめです。
ガス器具の点火プラグの劣化
長期間の使用により、点火プラグが摩耗したり、カーボンが付着したりして、スパークが弱くなる場合があります。
例えば、ガスコンロの点火プラグは、点火スイッチを押すことでガスバーナー部から出てくるガスに火花を飛ばして火を点ける機能がありますが、ガスコンロの点火プラグの汚れや曲がりが原因で点火しない、火が消えてしまう、炎が安定しなくなってしまうなどの症状の原因になります。
点火プラグの汚れや曲がりを解消するには、次のような方法があります。
- 点火プラグの汚れは、薄めた台所用中性洗剤を含ませた布やスポンジで拭き取ります。
- 点火プラグが曲がっている場合は、軽くなるように注意して元の真っすぐな状態に戻します。
ただし、10年近く使用しているガスコンロは他の部品も劣化している可能性があるため、場合によっては本体の交換が必要になります。
ガス器具のセンサー・チャイルドロック・安全装置の作動
ガス器具には様々な安全装置が搭載されています。これらが誤作動したり、地震などの実際の危険を感知して作動したりすることで、点火を妨げる可能性があります。
ガスメーターの遮断
地震などを感知し給湯器のガスメーターが遮断されることがあります。ガスメーターの状態を確認し、遮断されている場合は復帰ボタンを押して復帰作業を行います。
ガスコンロの安全センサーの働き
コンロの上に焼き網を乗せていると2008年10月以降に発売されたすべてのガスコンロに「Siセンサー」と呼ばれる安全センサーが搭載されています。
Siセンサーの働きにより、現在のガスコンロでは、火の上に焼き網を乗せての調理はできなくなりました。ガスコンロの上に焼き網を乗せている場合、安全装置が働いて着火しなくなります。
ガスコンロのチャイルドロックの働き
また、お子さまがガスコンロに触り、不意な火災事故が発生する可能性はゼロではありません。
家族の安全を守るために、ガスコンロにはチャイルドロック機能が搭載されています。
チャイルドロックがかかっているかどうかを確認してみてください。何らかの拍子にチャイルドロックがかかり、ガスコンロの着火が制限されている可能性が考えられます。
ガスコンロの立ち消え安全装置の働き
ガスコンロの点火プラグの横に、立ち消え安全装置と呼ばれる小さな突起があります。立ち消え安全装置は煮こぼれや風が発生したときに、自動でガスを消す装置です。
立ち消え安全装置が何らかの理由で作動したことが、ガスコンロの火がつかない原因かもしれません。片方のガスコンロだけがつかない場合は、安全装置の作動を疑ってみましょう。
また、立ち消え安全装置が油や水で汚れていると、火が着かなくなります。ブラシや濡らした布巾などで汚れを取り除き、最後にから拭きをして再度火が着くかどうか、確認をしてみてください。
感震センサー
地震を感知すると、自動的にガスを遮断する機能です。 地震による火災や二次災害を防ぐために搭載されています。 コンロの使用中に震度4以上の揺れを感知すると、自動で消火されます。
プロパンガスボンベの残量不足・ガス圧の低下
特にプロパンガスを使用している家庭で多く見られる問題です。
プロパンガスボンベ内のガス残量が一定以下になると、安全装置が作動してガスの供給が自動的に停止します。
ガス圧が低下している場合、正常に点火できないことがあります。他のガス器具も同様の症状を示す場合は、ガス圧の問題が疑われます。
これは、不適切な燃焼や事故を防ぐための重要な機能です。お使いのガス会社に連絡し、供給圧力の確認やガスボンベの交換をお願いしましょう。
ガス配管の問題
建物内のガス配管に凍結やつまりなど問題がある場合、ガスの流れが妨げられ、点火に影響を与えることがあります。
お使いのガス会社に連絡し、配管の点検をお願いしましょう。
器具自体の故障
長年の使用による機械部品の摩耗や電子部品の故障により、点火機能が正常に働かなくなることがあります。
専門業者に依頼し、器具を交換するか修理を行いましょう。
ガス器具が点火しないときの対処法
ガス器具が点火しない場合、安全を最優先に考えながら、以下の手順で対処することをお勧めします。誤った対処法によりガス漏れや火災、怪我の恐れがあるため慎重に行いましょう。
難しい場合は専門家に対応を依頼しましょう。
ガスの供給確認
まず、ガス栓が完全に開いているかを確認します。
次に、ガスメーターを確認し、正常に作動しているか、また遮断されているか確認します。
遮断されている場合は復帰ボタンを押して復帰させると解決する場合もあります。
復帰をしても点火しない、ガスメーターに異常が見られる場合は、お使いのガス会社に連絡しましょう。
ガス器具の清掃・点検
ガス器具に付着した汚れを丁寧に取り除きます。
清掃する際は、ガスの供給を止め、器具が完全に冷えていることを確認してから行います。食べこぼしや油汚れは、専用のクリーニングブラシや中性洗剤を使用して慎重に除去します。
清掃後は、完全に乾燥させてから使用してください。
バーナーキャップの目詰まりや炎検知部(立消え安全装置)・点火プラグが汚れている場合、汚れはやわらかい歯ブラシやつまようじで取り除いたあと、台所用中性洗剤で丸洗いします。
ガスコンロのバーナーキャップを正しい位置についているか確認をしましょう。
正しい位置に付けるには、次の手順に従います。
また、バーナーキャップの目詰まりや炎検知部(立消え安全装置)・点火プラグが汚れている場合も同じ症状が発生することがあります。
汚れは、やわらかい歯ブラシやつまようじで取り除いたあと、台所用中性洗剤で丸洗します。
ステンレス製のバーナーキャップのお手入れには、ステンレス専用クリーナーがおすすめです。
点火プラグの状態確認と電池の確認・交換
点火プラグに汚れや曲がりがないか状態を確認します。
点火プラグの汚れは、薄めた台所用中性洗剤を含ませた布やスポンジで拭き取ります。
点火プラグが曲がっている場合は、軽くなるように注意して元の真っすぐな状態に戻します。
点火プラグに電池を使用している場合は、電池の残量を確認します。電池が弱っている場合は、新しい電池に交換します。電池を交換する際は、プラスとマイナスの向きに注意し、確実に装着してください。また、推奨される電池の種類を使用することが重要です。
ガス器具の取扱説明書の確認し正しく使う
各ガス器具には、製造元が推奨する正しい操作方法があります。取扱説明書を確認し、点火の手順を再確認します。安全装置やロックがかかっている場合の解除方法や、点火ボタンの押し方や押す時間、火力調整レバーの位置など、細かな点にも注意を払います。
説明書に従って点火を試みても成功しない場合は、専門業者に修理か交換を依頼しましょう。
ガス器具の安全装置の確認
ガス器具の安全装置が作動している可能性があります。
安全装置には、例えば過熱防止装置、立ち消え安全装置、感震センサーなどがあります。
これらの装置が作動している場合、取扱説明書に従ってリセットの方法を確認します。
ただし、安全装置が頻繁に作動する場合は、器具の故障や使用環境に問題がある可能性があるため、専門家による点検が必要です。
上記の対処法を試しても点火しない場合は専門家へ相談
上記の対処法を試しても点火しない場合は、自己判断での修理は避け、安全のために専門業者やガス会社に連絡して点検を依頼します。専門家は、高度な診断機器を用いて問題の根本原因を特定し、適切な修理や部品交換を行うことができます。また、ガス漏れなどの潜在的な危険性も同時にチェックしてもらえるため、安全性の観点からも重要です。
ガス器具の点火問題は、単なる不便さだけでなく、爆発やガス漏れ、一酸化中毒などの健康・安全性にも関わる重要な問題です。日常的なメンテナンスと定期的な専門家による点検を行うことで、多くの問題を未然に防ぐことができます。また、ガス器具を使用する際は、常に換気に気を配り、異常を感じたらすぐに使用を中止し、専門家に相談することが大切です。安全で効率的なガス器具の使用は、快適な日常生活を送る上で欠かせない要素です。
ガスの臭い・異臭がする
ガス臭がする原因
ガス臭の主な原因には、以下のようなものがあります。
ガス配管からのガス漏れ
老朽化や地震による損傷、接続部の緩みなどが原因で発生することがあります。長年の使用による金属疲労や腐食、地盤沈下による配管のストレスなども要因となります。
ガス器具の不具合による不完全燃焼
コンロや給湯器などのガス器具の故障や誤った使用方法により、ガスが適切に燃焼せずに漏れる可能性があります。特に古い器具や定期点検を怠っている場合にリスクが高まります。
調理中の一時的なガス漏れ
点火が不十分であったり、鍋の吹きこぼれなどで火が消えた際に、未燃焼のガスが漏れることがあります。また、コンロの点火ミスや不完全燃焼も原因となることがあります。
ガスがつかない、ガス器具に火がつかない項を参考に、点検・清掃をするとよいでしょう。
換気の不足によるガスの滞留
ガス器具を使用する際に適切な換気を行わないと、燃焼後のガスが室内に滞留し、ガス臭を感じる原因となります。特に気密性の高い現代の住宅では注意が必要です。
ゴム管の劣化によるガス漏れ
ガス器具とガス栓を接続するゴム管が経年劣化により亀裂や硬化を起こし、そこからガスが漏れることがあります。
工事や改装による影響
建物の改装工事や近隣での工事により、ガス配管に予期せぬ負荷がかかり、微小な漏れが発生する可能性があります。
ガス臭いときの対処法
ガスの臭いを感じた場合は、以下の手順に従って安全に対処してください:
すべての火気・電化製品のスイッチを直ちに消す
コンロ、暖房器具、電気スイッチなど、火花を発する可能性のあるものすべてを停止します。電気製品のスイッチの操作でも火花が発生し爆発の可能性があるため、使用しないようにしましょう。
換気を徹底的に行い、その場から離れる
窓や扉を大きく開け、室内の空気を入れ替えます。可能であれば、換気扇も使用してください。ただし、換気扇のスイッチを入れる際は、スイッチ付近でガス濃度が高くないことを確認してから操作してください。
ガスを吸い込むと酸素欠乏症などの健康被害を及ぼす場合もあります。
匂いのしないところに避難をし、めまいや吐き気など体調の異変を感じたら病院に行き医師に相談をしましょう。
ガスの元栓を閉める
ガス漏れの可能性が高い場合、建物のガスメーターにある元栓を確実に閉めます。メーターの場所を普段から確認しておくことが重要です。元栓を閉める際は、静電気による火花を防ぐため、金属部分に触れてから操作することをお勧めします。
安全な場所に避難する
窓を開けた後、速やかに建物から出て、安全な場所に移動します。避難する際は、エレベーターの使用を避け、階段を使用してください。また、周囲の人々にも危険を知らせ、避難を呼びかけましょう。
ガス会社や専門業者に連絡する
安全な場所から、ガス会社の緊急連絡先に電話をし、状況を説明して指示を仰ぎます。連絡の際は、自分の名前、住所、現在の状況を落ち着いて伝えることが重要です。また、可能であれば近隣の住民にも状況を知らせ、協力を求めましょう。
ガス器具の自己判断での修理は避ける
ガス漏れの原因特定や修理は危険を伴うため、必ず専門家に任せてください。専門家が到着するまでは、絶対に自分で原因を探ったり、修理を試みたりしないでください。
消防署への通報
ガス臭が強く、緊急性が高いと判断した場合は、消防署(119)にも通報しましょう。消防署は必要に応じて現場に急行し、安全確保や避難誘導を行います。
ガス臭を感じた場所や時間帯などの記録を取る
可能であれば、ガス臭を感じた時刻や場所、その時の状況などを簡単にメモしておきましょう。これらの情報は、後の原因究明や再発防止に役立ちます。
ガス臭を感じた際の迅速かつ適切な対応は、重大な事故を防ぐ上で非常に重要です。日頃からガス臭への警戒心を持ち、定期的なガス設備の点検を行うことで、安全性を高めることができます。また、家族や同居人とガス漏れ時の対応手順を共有し、定期的に避難訓練を行うことも有効です。ガス器具の使用説明書をよく読み、正しい使用方法を守ることも、ガス事故の予防につながります。安全は日々の心がけから始まります。常に注意を怠らず、少しでも異常を感じたら躊躇せずに行動することが、自身と周囲の安全を守る鍵となります。
ガストラブルを防ぎ安全に使うためのポイント
ガス器具の定期的な点検と専門家による保守点検
少なくとも年に1回はガス会社や専門業者による点検を受け、器具の劣化や不具合を早期に発見し、対処することが重要です。
定期的に使用しているガスコンロなどの汚れを落としたり点火プラグのチェックを行いましょう。
ご家庭のなかでもこまめな手入れと定期的な点検を行うことでより安全に利用することができます。
ガス配管周りの整理整頓
ガスの配管に物が接触したり圧力がかかったりすることで、ガス漏れや配管を損傷するリスクが高まります。ガス会社が定期点検しやすくガスメーターの復旧や使用しないときのガスの元栓の開け閉めがスムーズに行えるよう、ガスメーターやガスの配管周囲は常に清潔で障害物のない状態を保ちましょう。
適切な換気の徹底
ガス器具使用時は必ず換気扇を回すか窓を開けるなどして、十分な換気を行います。
これにより、不完全燃焼による一酸化炭素中毒やガスを吸い込んだことによる酸素欠乏症などのリスクを大幅に低減できます。
使用中に気分が悪くなった場合には中止し、匂いのしないところに避難し安静にして過ごしましょう。
就寝前と外出時のガス栓確認習慣化
寝る前や家を出る際には、すべてのガス器具の栓が確実に閉まっているか必ず確認する習慣をつけましょう。この簡単な行動がガス漏れなどの大きな事故を防ぐ鍵となります。
ガス臭への迅速かつ適切な対応
少しでもガス臭を感じたら、すぐに以下の手順を踏みましょう。
- まず、すべての火を消し、電気製品の使用も直ちに中止します。ガスコンロやファンヒーターなどの火気はもちろん、電気スイッチや照明など、火花を発する可能性のあるものすべての使用を控えます。
- 窓や扉を大きく開けて徹底的に換気を行います。可能であれば、複数の窓を開けて空気の流れを作り、効率的に室内の空気を入れ替えます。ただし、換気扇の使用は火花発生の危険があるため、専門家の指示がない限り避けましょう。
- 建物のガスメーターにあるメインのガスコックを確実に閉めます。普段からガスメーターの場所を確認しておき、緊急時にすぐに対応できるようにしておくことが重要です。ガスコックを閉める際は、静電気による火花を防ぐため、金属部分に触れてから操作することをお勧めします。
- 安全な場所に速やかに避難し、すぐにガス会社の緊急連絡先に状況を詳しく報告し、適切な指示を仰ぎます。避難する際は、エレベーターの使用を避け、階段を使用してください。また、周囲の人々にも危険を知らせ、避難を呼びかけましょう。ガス会社への連絡の際は、自分の名前、住所、現在の状況を落ち着いて正確に伝えることが重要です。
家族全員がガスを安全に使うように確認を
家族全員がガスの安全な使用方法と緊急時の対応手順を理解していることが重要です。
定期的に家族で、ガス器具の点検や安全対策を確認し合いましょう。
ガス漏れに素早く気付くために、ガス漏れ警報器の設置がおすすめ
ガス漏れに早急に対応するために、ガス漏れ警報器の設置も強くお勧めします。これらの装置は、微量のガス漏れでも素早く検知し、警報を発することで、大きな事故を未然に防ぐことができます。警報器は定期的に点検し、電池切れや故障がないことを確認しましょう。
ガス警報器はガス会社やECサイトから自分で購入できますが、ガス警報器には5年間の有効期限があります。有効期限が切れてしまうと検知機能が低下したり誤作動が発生したりして、いざという時に正しく作動しない可能性があります。
ガス警報器の設置場所:
都市ガス用ガス警報器
燃焼器から水平距離8m以内警報器の下端が天井面より15〜30cm以内の位置
プロパンガス用ガス警報器
燃焼器(建築基準法ではガス栓)から水平距離4m以内床面から警報器上端までの高さ30cm以内の位置
ガス警報器を選ぶポイント
購入する際は、「KHKマーク」や「JIAマーク」が付いている製品を選ぶといいでしょう。
KHKマークは、危険物保安技術協会の認可を受け、消防法の定める基準に適合していることを意味します。JIAマークは、日本ガス機器検査協会の検査基準に適合した製品に与えられるマークのことです。
これらのマークが付いている製品は一定の基準をクリアしているため、安全性が高いと考えられます。
ご自宅でガス警報器の有効期限が切れた場合は、報知器が正しく稼働せず検知しない可能性があるため速やかに交換してください。
ガスのトラブルはガス会社か専門家への相談を
ガスのトラブルは、単なる不便さにとどまらず、ガス爆発や火災といった重大な事故につながる可能性があり、極めて危険です。このような事態の重大性を考慮すると、ガスに関する問題を自己判断で処理することは絶対に避けるべきです。たとえ小さな異常や不具合だと感じても、必ず専門のガス会社に連絡し、適切な対応を仰ぐことが重要です。
ガス漏れは、一酸化炭素中毒や爆発事故など、生命に直接関わる危険性をはらんでいます。そのため、ガス漏れの疑いがある場合は、決して慌てず、冷静に行動することが大切です。まずは深呼吸をして落ち着きを取り戻し、本ページで説明した対処法を一つずつ確実に実行してください。そして、速やかに専門のガス会社に連絡を取り、状況を詳しく説明し、その後の指示を仰ぐようにしましょう。専門家の指示に従うことで、自身と周囲の安全を最大限に確保することができます。
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