ブレーカーが落ちるトラブルは、家庭内での電気使用において非常に身近な問題です。一度落ちると真っ暗になってしまい、焦ってしまう方も多いでしょう。しかし、ブレーカーが落ちるのは重大な事故を防ぐための安全装置が正しく働いている証拠でもあります。
この記事では、ブレーカーが落ちる仕組みや、実際に落ちた場合の対処法・予防策をわかりやすく解説します。家庭内のさまざまな電気トラブルを未然に防ぎ、快適かつ安全に電気を使うための基礎知識を身につけましょう。
ブレーカーにはアンペアブレーカーや漏電ブレーカーなどの種類があり、落ちる原因も多岐にわたります。本記事を通して原因や具体的な対処手順を把握し、日常生活で役立つ情報をぜひ活用してみてください。
この記事は電気のトラブルの対処法と予防策を解説を簡潔にしたコラム記事です。
様々な電気のトラブル・原因・対処法について知りたい方は下記の記事をご確認ください。
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1. ブレーカーの基本を理解しよう

まずはブレーカーの基本を押さえ、落ちたときにも落ち着いて対応できるようにしましょう。
ブレーカーは、家庭内の電力を安全に供給するための装置です。電流が許容範囲を超えたり、漏電が起きたりすると、自動的に電気を遮断して火災や感電などのリスクを防ぎます。私たちの身近な生活電力を管理する要として、正しい知識を持つことが大切です。
1-1. ブレーカーの役割
ブレーカーは、電気を使う各回路を管理しつつ、過度な電流が流れた際や漏電が発生した際に電気を止める役割を担っています。一般家庭では一ヶ所に分電盤があり、そこに複数のブレーカーが配置されており、何かトラブルがあればすぐに電源を切り離せる仕組みです。これにより、万が一のショートや感電事故を未然に防ぎ、家庭内の安全を保っています。
1-2. 一般家庭で使われる3種類のブレーカー
家庭で一般的に使われるブレーカーは、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーの3種類に大きく分けられます。アンペアブレーカーは契約アンペア数を超えて電力を使用した際に落ち、建物全体の電気を遮断します。漏電ブレーカーは、漏電を検知すると作動し、感電や火災などの事故から身を守る重要な役割があります。安全ブレーカーは、部屋や回路ごとに設置され、過剰電流が特定の回路だけで発生した際に落ちる仕組みです。
1-3. ブレーカーのスイッチや表示の確認ポイント
分電盤にあるブレーカーのスイッチは、通常は上向き(ON)になっています。アンペアブレーカーの場合は特に、契約アンペア数を表す表示があるので、契約容量を把握しておくのも大事です。また、漏電ブレーカーにはテストボタンが付いている場合が多く、定期的に押して作動確認を行うことが推奨されています。表示ランプやスイッチの位置をこまめにチェックし、異常を感じたら早めに対処しましょう。
2. アンペアブレーカーが落ちる原因と復旧の手順
契約アンペア数を超えると作動するアンペアブレーカーの特徴と対策を知りましょう。
アンペアブレーカーは家庭全体に流れる電流量を管理する役割があり、設定された契約アンペア数を超過すると自動的に電気を遮断します。電気使用量の多い家電を同時に使い過ぎると、一気に負荷が高まりブレーカーが落ちる原因となります。
2-1. アンペアブレーカーが落ちる主な原因
アンペアブレーカーが落ちる最大の理由は、同時に複数の家電を使用しすぎて電流負荷が契約値を上回ることです。特にエアコン、電子レンジ、ドライヤーなどワット数の大きい家電を同時に使うと、瞬間的に大きい電流が流れやすくなります。また、家電の故障などで想定以上に電力を消費するケースもあり、これらが重なって過負荷状態を引き起こします。
2-2. 正しい復旧方法と注意点
まず、アンペアブレーカーが落ちたら、家の中で動いている家電の電源をすべて切りましょう。次に、落ちたアンペアブレーカーのスイッチをOFFからONに戻します。このとき、慌ててしまいがちですが、周囲の安全にも気を配りながら作業することが大切です。再度ブレーカーが落ちないように、同時使用する家電の数には十分注意しながら電源を入れましょう。
3. 漏電ブレーカーが落ちる原因と復旧の手順
感電事故や火災を防止するために欠かせない漏電ブレーカーの問題点と解決策を理解します。
漏電ブレーカーは家電や配線で漏電を検知すると、電気を止めることで感電や火災を防止しています。アンペアブレーカーと違って、契約アンペア数の超過ではなく“電流が外部へ漏れる”と判断したときに作動する点が特徴です。
3-1. 漏電ブレーカーが落ちる主な原因
漏電ブレーカーが落ちる原因の代表例は、家電内部の断線や古い配線の劣化、湿気の多い場所での配線不良などが挙げられます。浴室やキッチンなど水回りに設置される家電は特に注意が必要です。また、配線自体にダメージがあると、予期せぬ箇所から電気が流れ出してしまい、漏電を感知してブレーカーが落ちるケースがあります。
3-2. 正しい復旧方法と安全確認
まずは家の中にある家電のコンセントを抜き、安全ブレーカーを一つずつ確認し、どの回路で問題が起きているのかを特定しましょう。原因がわからない場合は、漏電ブレーカーをOFFにしてから全体の安全ブレーカーを順にONにし、どの回路のタイミングで漏電ブレーカーが落ちるかを確認します。原因家電や配線を突き止めたら、故障している機器を修理・交換するか、専門の電気工事士に連絡して調査を依頼してください。
4. 安全ブレーカーが落ちる原因と復旧の手順
部屋や回路ごとに設置される安全ブレーカーの役目と、落ちた場合の対処法をチェックしましょう。
安全ブレーカーはアンペアブレーカーや漏電ブレーカーとは異なり、部屋単位や家電の回路単位で過電流を検知すると落ちる仕組みです。たとえば、特定の部屋だけ停電している場合は安全ブレーカーが原因で落ちている可能性が高いでしょう。
4-1. 安全ブレーカーが落ちる主な原因
安全ブレーカーが落ちるのは、その部屋もしくは回路に大きな電流が流れたことが原因です。たとえば、たこ足配線で複数の機器を接続しすぎたり、ショート事故が起きたりすると安全ブレーカーが作動します。また、古い家電やコードが剥き出しになった配線を使っている場合も、熱やトラブルによって過負荷が起きやすいため注意が必要です。
4-2. 落ちたあとに試したい復旧の流れ
まずは安全ブレーカーが落ちた回路を確認したうえで、その部屋や回路で使っている家電の電源を切り、コンセントを抜きます。次に安全ブレーカーのスイッチをONに戻し、問題が起きないか確認しながら家電を一つずつ再接続してください。再度ブレーカーが落ちるようなら、該当家電や配線に不具合がある可能性が高いので、使用を中止して点検・修理を検討しましょう。
5. ブレーカーが落ちる原因が特定できないときの対処

どうしても原因が分からない場合の調査方法やプロへの相談のタイミングを把握しておきましょう。
ブレーカーがしばしば落ちるものの、どこに原因があるのか特定できない場合は、原因不明のトラブルが隠れている可能性があります。こうしたときに焦って原因を推測で判断するのではなく、適切な手順で調査を行うことが大切です。
5-1. 漏電テストや故障診断の方法
一般家庭でも市販されている簡易的な漏電テスターを使うことで、ある程度の漏電の有無をチェックできます。また、ブレーカーをテストボタン付きの漏電ブレーカーに交換して定期点検を実施する方法もあります。もし自力で原因が絞り込めない場合は、電気工事士や専門業者に依頼し、細部まで点検してもらうことを検討しましょう。
5-2. 専門業者への相談と依頼の手順
電気系統の不具合は、個人で無理に修理しようとすると事故や感電につながる恐れがあります。専門の電気工事士や業者に相談する際には、いつ・どのようにブレーカーが落ちるかを詳しく伝えるとスムーズに診断を進められます。また、見積もりや工事の内容、期間などをきちんと確認しておくことでトラブルを避け、適切な修理・交換を受けられます。
6. ブレーカーが落ちるのを防ぐための予防策
日頃から考慮しておけばブレーカーが落ちにくくなり、安心して電気を使えます。
ブレーカーが頻繁に落ちる状況を防ぐためには、家電の使用方法や契約アンペアの見直しといった、日頃の対策が欠かせません。以下のポイントを押さえておくことで、予期せぬ停電トラブルを回避しやすくなります。
6-1. 契約アンペア数を見直す
最近では家電製品の高機能化に伴い、電力消費量が増加するケースも多く見られます。使用家電が増えたタイミングなどで、契約アンペア数が現在の生活スタイルに合っているかどうか一度検討してみましょう。余裕を持った契約アンペア数に変更すると、ブレーカーが落ちる頻度も大幅に減らせる可能性があります。
6-2. 同時使用を控えて過度な消費電力を防ぐ
特にワット数の大きい家電を同時に使用すると、瞬間的に高い電力負荷がかかり、ブレーカーが落ちる原因になります。エアコンと電子レンジを同時に使わない、ドライヤーを使用するときは他の高電力機器をオフにするなど、日常的に少し工夫するだけでも効果的な対策になるでしょう。
6-3. 家電のメンテナンスと寿命管理を徹底する
家電の内部が故障していると、正常な消費電力以上の負荷がかかりブレーカーが落ちやすくなります。エアコンや冷蔵庫などのフィルター掃除、古いドライヤーなどの買い替えタイミングの確認も定期的に行いましょう。故障や劣化を放置すると漏電リスクも高まり、大きな事故につながる可能性があるので注意が必要です。
6-4. コンセントの分割や増設で負荷を分散する
一つのコンセントや回路に家電が集中すると局所的に電力が偏り、ブレーカーが落ちるリスクが高くなります。もし部屋のレイアウトを変更したり、新たに電化製品を導入する場合は、適切に回路を分散できるようコンセントを増設するアイデアも考えてみましょう。ただし、配線工事が必要な場合は専門家へ依頼することが安全です。
6-5. 漏電対策アイテムや防水カバーを活用する
湿気の多い場所や屋外で家電を使用するときは、防水カバーや防水コンセントを使うことで水気や塵の侵入を防ぎ、漏電のリスクを減らせます。また、コンセント自体に漏電遮断機能が付いているタイプも市販されています。こうしたアイテムを活用すれば、通常のブレーカーだけでは対策しきれないケースもしっかりカバーできるでしょう。
7. ブレーカーが落ちるときにありがちなQ&A
頻繁にブレーカーが落ちる際によくある質問をまとめました。
日常生活で「なぜブレーカーがすぐ落ちるのか」や「家電に影響はないのか」など、疑問に思うことも多いでしょう。ここではそんな疑問を解消するためのヒントをQ&A形式で紹介します。
7-1. 頻繁に落ちると家電が故障するの?
ブレーカーが頻繁に落ちる状況は、家電にも悪影響を及ぼす可能性があります。突発的な電源断は電子機器に負荷をかけるため、故障リスクを高めることもあります。特にハードディスクや精密機器などは突然の電源断に弱いため、ブレーカーが何度も落ちるようであれば根本原因を改善することが望ましいでしょう。
7-2. いつもと同じ使い方なのになぜ落ちる?
同じ家電を同じように使っていても、経年劣化や季節による消費電力の増加によって契約アンペア数を超えるケースが生じることがあります。たとえば、夏場はエアコンを多用するので想定以上に電力量が増え、ブレーカーが落ちやすくなるかもしれません。こうした環境の違いを意識して、時期や使用状況に合わせた家電の使い方を心がけましょう。
7-3. 別の部屋で使えば同時使用しても大丈夫?
各部屋で違う回路が使われているとはいえ、建物全体では契約アンペア数が決まっています。つまり、部屋が異なっていても同時使用による合計消費電力が大きくなれば、アンペアブレーカーが落ちる可能性は排除できません。家電をどの回路で使うかに加え、建物全体の使用状況を考慮することが重要です。
7-4. ブレーカー本体の劣化や配線不良を疑うべきタイミングは?
ブレーカー本体が古くなっている場合や配線にトラブルがあると、特に電気の負荷が高くない状態でもブレーカーが落ちる場合があります。異常音や焦げ臭いにおい、スイッチ部分の発熱などが見られるときは早めに点検が必要です。安全のためにも、こうしたサインを感じたら電気工事士など専門業者に見てもらうのが賢明でしょう。
8. ブレーカーが落ちる原因 まとめ
ブレーカーの仕組みと原因を理解しておくと、落ちた場合でも安全に復旧ができます。定期的な点検や予防策を行い、快適な電気使用環境を維持しましょう。
ブレーカーは過剰な電流や漏電などを検知すると作動し、重大な事故を防ぐためになくてはならない存在です。日常何気なく使っている家電も、使い方やメンテナンスを誤るとブレーカーを落とす原因になります。契約アンペアの見直しや家電の使用の仕方、定期的な点検などの予防策を取り入れることで、より安全で快適な生活を送ることができるでしょう。
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